『なんで、私が医学部に!?』 受験と教育を考える会
『なんで、私が医学部に!?』この本は、四谷学院の宣伝の本ですが、四谷学院の考え方やポリシーを理解するには良い本だと思います。
表紙には、下記のようなうたい文句があります。
- 偏差値40台から有名医大に逆転合格!!
- 生徒&保護者 感動事例満載
- 合格判定がEからAへ!
- 苦手科目が得点源に!
- 偏差値が20伸びた!
一言でいうと四谷学院は、「基礎から段階的、科目別✕能力別」になると思います。 もう一言付け加えるなら「先生に質問しやすい」ということでしょうか。
あたりまえな勉強法
- 医学部志望者だからといって特別扱いや特殊な指導をするわけではない
- 徹底して基礎を大事にすること
- その時々の学力に合った勉強をする
学習とメンタルの忍耐力が必要
- 5教科7科目で最低でも8割以上取るというのは簡単なことではない
- 人には誰でも教科の得意不得意、好き嫌いがある
- どんなに苦手な教科、不得意な科目であっても、医学部合格には高得点が要求される
- それら教科を1年間の長きにわたって取り組むのはたいへんな忍耐力が必要
- 要求される学力の高さだけでなく、メンタルな部分での耐性の強さまで含まれる
医学部に合格するために何を勉強すべきか
- 共通する科目については、国公立志望であろうが私立志望であろうが、内容に違いはない
- むしろ科目ごとの勉強時間をどう配分すべきかにある
- 志望大学の比重を確認する
医学部の理科
- 同じ理科でも生物だけは他の科目と比べて若干、難易度が高い傾向にある
- 私立大学の医学部や単科の医科大学のなかには、医学の専門知識を試すような問題を出すところもある
- 医師の仕事と生物学は切っても切れない関係にある
- 医師をめざす以上、やはり生物学の知識は不可欠
- 高校の授業で生物を履修したのであれば、受験にも素直に生物でチャレンジした方がよい
入試には、絶対に落としてはいけない問題がある
- 受験で必要な内容を基礎から網羅できる四谷学院の55段階勉強法
- 別の予備校に通った1浪目は、難問対策の授業ばかりを受けた結果、安定した点数を取れず失敗
- 苦手なことを一人で続けるのはしんどい
- 55段階なら先生と一緒に取り組むことで、その科目を好きになることさえできる
- 「わからなくなったら先生に聞けばいい」という安心感
読解力を身に着ける
- 問題文の分量も多くなったため、一語一語ゆっくり読むようでは計算時間が不足する
- 素早く問題文に目を通し、要点を的確に見極めなければならない
- 読解力を身に着けるためには、受験対策とは別として、日常生活のなかでふつうに新聞や新書に接する
- 日頃から文章を読む
- 通学のスキマ時間や、寝る前に読書
どの科目でも均等に高い点をとらなければならない
- 受験科目に極端な不得意があってはいけない
- 1科目でも失敗をすると、それを他科目で取り戻すのはきわめて難しい
- 総合大学の医学部を志望する場合、最優先すべき対策は苦手科目の克服
二つの力を身につけることが必要
- 問題の本質を見抜き、正解へと至るアプローチを発見する「理解力」
- 自分の考え方や自分がもっている知識を的確に表現し、確実に得点できる答案をつくり上げる「解答力」
- 理解力を深めるための科目別能力別授業と、解答力を高めるための55段階個別指導
- この二つのシステムの相乗効果により、少しの時間も無駄にすることなく、着実に学力を伸ばすことができる
医学部をめざすのであれば、どの科目も選抜クラスの学力を身につけたい
- いくら苦手科目のみとはいえ、いちばん下の基礎クラスで学ぶことに抵抗を感じる人もいる
- しかし、予備校に通う目的は、「医学部コース」のハイレベルな授業を受けることではない
- 「選抜クラス」で難問に挑戦することでもない
- あくまで志望大学合格に必要な学力を身につけること
- とくに医学部をめざす場合、1科目でも穴があったら致命的な失敗を招きやすい
- むしろ、基礎から学び直せるチャンスを得たことを喜ぶべき
- どの科目でも自分の学力にぴったり合った授業を受ければ、学力はどんどん伸びていく
勉強したくなるような環境
- 「蹴落とすべきライバル」ではなく「ともに学び、励まし合う仲間」
- だからこそ「自分はたった一人で受験勉強を戦っているのではない」という安心感を得る
- クラス全体がアットホームな雰囲気
- ともにがんばる仲間がいたからこそ、1年間を乗り切ることができる
- 先生に一対一で説明を気軽に受けれる
- 質問しにくいと感じることはない
- 合格した分だけスタンプがもらえる
- 成績が上がれば上のクラスに上がれる
四谷学院の講師
- いわゆる「名物講師」は必要ないと考えている
- 派手なパフォーマンスや軽妙な話術で人気を得ることより、教室にいる生徒全員に「わかる」授業を提供することのほうが、はるかに重要だから
- 毎年、講師採用試験を行っているが、採用に当たっては独自の基準がある
- 「生徒からの質問に答えられる能力」が必要
- どれほど優秀な生徒でも指導できるだけの知識や経験が不可欠
- それら知識をきちんと整理して、わかりやすく説明する能力も必要
- 授業の間、生徒を飽きさせないテクニックや生徒の気持ちをひきつける魅力もなければならない
- どんな質問にも対応できる能力や、わからない生徒に寄り添おうとする親身な姿勢が求められる
- 四谷学院の授業は、あくまで生徒が主体
- 生徒がほんとうに理解し、力をつけていくことに喜びを感じる人でなければ務まらない
四谷学院では講師採用試験の一環として模擬授業も課しているのだが、思いもかけぬ質問やあまりに簡単な質問をぶつけられると、とたんに答えられなくなり、なかには怒り出す人もいるという。四谷学院では、そのような講師は、いかに経歴が立派であっても採用しない。
受験のコンサルタント
- 生徒の志望大学に合わせて、科目ごとの55段階の目標段位を設定
- 5段階の目標段位も生徒ごとに違ってくる
- 生徒の受験科目と目標段位が決まったら、5段階の「ペース配分表」を作成
- その生徒がこれから学ぶべき範囲と内容、ゴールが明確に示された地図
- ゴールから逆算した5段階のペース配分を科目ごとに算出していく
徹底した演習で実戦力が鍛えられる「医学部特設ゼミ」
- 医学部志望者を対象に、実戦的な入試問題対策を行うのが「医学部特設ゼミ」
- クラス1名から5名程度という超少人数のクラス編成
- 実際に医学部入試で出題される標準問題~応用問題を授業内に演習
- 講師が一人ひとりの答案を確認してアドバイスを行う
クラス授業をフォローする制度「映像視聴」
- 一番大切にしているのは、先生と直接、コミュニケーションが取れる「生の授業」
- しかし、学校行事と重なるなどして、どうしても出席できないこともある
- 欠席した授業を後日、映像で見ることができる
- 途中入学した生徒が過去の授業を見ることもできる
- 一度受けた授業を復習のためにもう一度見ることもできる
医学部合格にはメンタルタフネスが必要
- 受験勉強は人間的に成長するための大きなチャンス
- 四六時中完璧ばかりを追い求めていると、精神的に追い詰められてしまう
- 「飛躍」の前の「停滞」の時期に、いかに勉強に対する前向きな姿勢を維持できるかが、受験に成功するための最大のカギ
四谷学院の理念
- 「勉強は楽しい、楽しいから学力が伸びる」
- 受験では基礎が一番大事
- 日頃の勉強の中で「できた」という経験が脳に快感を与える
- まわりがその成長をほめてあげることで、自分からどんどん先に進もうという意欲が生まれる
生徒に達成感を体験させることが大事
- 毎日毎日の学習成果を認めてあげることで、受験生が陥りやすいマイナス思考、たとえば「なかなか勉強が進まない」「いそがないと間に合わないんじゃないか」といった不安・あせりを取り除き、勉強への前向きな意思が引き出される
- 医学部受験は高得点の戦いだから、苦手科目を残しておいてはまず勝ち目がない
- 5段階個別指導は、苦手科目でも最初から先生と1対1で話をすることができる
- 「苦手」といっても結局は過去の経験からくる思いこみが一番の原因
- いったん気持ちが前向きになったら伸びるスピードも速い
「努力する楽しさ、成長する喜び」を体験
- 「苦しいのを我慢してやる」というのでは、1年間も勉強を続けることはなかなかできない
- 努力して自分の成長を知り、それを喜びと感じてさらに努力する
- そのような勉強のやり方だからこそ、実際に成績が上がる
- 「医学部にいくためにしかたなくやってるんだ」というのでは、どんなに時間をかけても学力は上がらない
- もしこれまでに「勉強は楽しい」と感じたことがないのなら、これまでと同じ勉強方法を続けたところで結果は出ない
- 受験勉強はこの「努力する楽しさ、成長する喜び」を体験する、またとない絶好の機会
- 四谷学院の55段階は、受験勉強の中で生徒に達成感を与えるためのシステム
- 仕事に対する強い使命感と同時に、タフな現場を「楽しい」と感じる感性をもつことが、医師という職業を全うするための条件
入学時の学力は関係ない
- 偏差値は関係ない、必要なのは「素直さと熱意」
- 講師・コンサルの指導や助言に素直に従い、それを実行し続ける熱意を持っていること
- そうすれば必ず、勉強している中で「なるほど!」という快感を、脳が体験できる
- スタートから難しい問題を解いていくような他の大手予備校の授業では、苦手科目が得点源まで成長する可能性はゼロ
- 学力を無視して難しい問題からスタートする勉強ほど、実りのないものはない
- 四谷学院が常に考えているのは、いかにして生徒に「なるほど!」 「わかった!」を感じさせるかということ
勉強にくっついているさまざまな作業は、できるだけ四谷学院が省く
- 1年間で合格しなければいけない
- 受験勉強では科目が多くなるほど「何をやればいいの?」という状態になりやすい
- 55段階ならやるべき課題が明確で、迷う必要がない
- 「これを勉強するといいよ」というレシピがあるから、無駄な時間を使わずに済む
- 勉強にかかる時間には、本当に勉強をしている時間と、単なる作業になっている時間がある
- 「時間はかけているのに点数が伸びない」という生徒の中には、本当に勉強しているのではなく、作業に時間をかけて勉強した気分になっている場合が少なくない
他の大手予備校と四谷学院の違い
- 「講師が主役か、生徒が主役か」の違い
- 大手予備校に長く通う生徒には「誰々先生の信者」といったタイプの人が必ずいる
- 自分ではまねのできない講師の解法に感動している暇があるくらいなら、自分で練習問題を1題でも2題でも多く解く方がよっぽどいい
植野治彦理事長からのメッセージ
- 「なりたい自分になること」
- 「行ける大学より行きたい大学」をめざすこと
- 合格に必要なのは、素直さと熱意
- 大事なのはエンジョイ、勉強を楽しむこと
- 「灰色の1年間」ではない「充実した1年間」が送れるよう、悔いのない受験生活を送ってください
2023/05/02