定番の動画再生フリーソフト「VLC media player」を使って、動画ファイルから一定間隔で画像を取り出す方法。つまり、動画ファイルから連続して自動的に静止画キャプチャーを行う方法です。
動画から画像を一定間隔で取得する大まかな手順
- 動画のフレーム数を確認
- 動画をmp4形式に変換
- 連続画像の出力フォルダーを作成
- 画像の切り出し方法の設定
- 動画から一定間隔で画像を切り出す
- 設定を元にもどす
動画のフレーム数の確認方法
何フレーム毎、1秒間に何枚、何秒毎など、画像をキャプチャする間隔を求めるために必要な作業です。
- 動画ファイルをVLC media playerで開く
- 一時停止する
- メニューの「ツール」の「コーディック情報」をクリック
- 「現在のメディア情報」ダイアログが表示される
- 「フレームレート」の数字を覚える
- 「閉じる」をクリックしダイアログを閉じる
一時停止するのは、最後まで再生されてしまうと、情報が取れなくなってしまうからです。
フレームレートの数字は、29.97がほとんどだと思います。これは、1秒間に約30枚の画像で動画がパラパラ漫画のように作られていることを示しています。29.97であれば、30とおぼえておけば良いです。 ちなみに、フレームレートは動画ファイルのプロパティの詳細でも確認可能です。
VLCで動画をmp4形式に変換する方法
特に動画変換する必要は無いのですが、動画ファイルの拡張子がMTSのAVCHDファイルなどは、ファイルサイズも大きく処理が重くなるので、実行中にハングする確率が増えます。そのため比較的軽いmp4に変換して処理することをおすすめします。 とりあえず、そのままの動画ファイルから画像取得してみて、うまくゆかない場合にmp4に変換しても良いと思います。
- VLC media playerを開く
- メニューの「メディア」の「変換/保存」をクリック
- 「メディアを開く」ダイアログが表示される
- 「ファイル」タブの「ファイル選択」で、「追加」をクリック
- 「ファイル選択」ダイアログが立ち上がる
- 変換元の動画ファイルを選択し、「開く」をクリック
- ファイル選択画面に動画ファイル名が表示される
- 右下の「変換/保存」ボタンをクリック
- 「変換」ダイアログになる
- 「設定」の「プロファイル」で「Video for MPEG4 1080p TV/device」をプルダウンから選択
- 「出力用URL」の「出力ファイル」の「参照」をクリック
- 「ファイルの保存」ダイアログが立ち上がる
- 保存先ディレクトリーと保存ファイル名を指定して「保存」をクリック
- 「開始」をクリック
- 変換が始まる
- 時間バーが最後まで来たらmp4ファイルができる
変換元の動画ファイルを追加するとき、動画ファイルをドラッグ&ドロップで追加も可能です。
「プロファイル」は、適宜入力元動画ファイルに応じて変換したいものを選択してください。
保存ファイル名で、拡張子をmp4にしなくても動画ファイルはできてしまいますので、拡張子はmp4にすることをを推奨します。
動画変換時の注意点としては、画像を取り出すので、動画の縦横サイズはオリジナルサイズに合わせておいたほうがきれいな画像を取り出せます。
上記のように、動画変換はVLC media playerで変換できますが、VLC media playerで行うより、Any Video Converter等の別のフリーツールを使ったほうがやりやすいと思います。
連続画像の出力フォルダーを作成
分割した画像を格納するフォルダーをあらかじめ作っておく必要があります。設定内で出力フォルダーを設定しますが、実際のフォルダーがない場合は自動で作ってくれず、分割も行われません。
新しいフォルダーを作っておくか、既存のフォルダーを用意してください。
画像切り出しの設定方法
- VLC media playerを開く
- メニューの「ツール」の「設定」をクリック
- 「シンプルな設定」ダイアログが表示される
- 左下の「設定の表示」の「すべて」をクリック
- 「詳細設定」ダイアログになる
- 「ビデオ」内の「フィルター」のプルダウンを表示させる
- 「シーンフィルター」をクリック
- 右側が「シーンビデオフィルター」設定画面になる
- 「画像形式」を「jpg」にする(pngでもよい)
- 「画像の幅」と「画像の高さ」はデフォルトのまま「-1」とする
- 「ファイル名のプレフィックス」は、「s_」などファイルの先頭につく文字を記入
- 「ディレクトリパスのプレフィックス」は、先程作成した出力フォルダーのパスを記入
- 「レコーディングレシオ」に「30」など、分割間隔を記入
- 左側の「ビデオ」内の「フィルター」の文字をクリック
- 右側が「フィルター」一覧表示になる
- 「シーンビデオフィルター」をクリックしチェックボックスにチェックする
- 下のテキスト領域内に「scene」と表示される
- 右下の「保存」ボタンをクリック
- VLC media playerを閉じる
入力部にマウスを置いておくと、ツールチップで説明が表示されます。
「画像形式」は、jpgでもjpegでもよいですが、そのまま拡張子になります。
「常に同じファイルに出力」をチェックすると、同じ画像に上書きされるので使用しません。
「レコーディングレシオ」は、何フレーム間隔で画像を取り出すかということです。先に調べたフレームレートが30の場合、レコーディングレシオを30とすると1秒毎に画像を取り出せます。レコーディングレシオを1とすると全てのフレーム画像を取り出すことになります。
最後にVLCを閉じるのは、閉じずに動画を再生しても設定が反映されないことがあるので、一旦閉じることを推奨します。
動画から一定間隔で画像を切り出す方法
- VLC media playerを開く
- 画像を一定間隔で取り出したい動画をVLCで再生(ドラッグ&ドロップ可能)
- 画像切り出しが実行される
一時停止しても分割は実行され続けます。
また、複数の動画を連続で実行することはできません。全て画像が上書きされてしまいます。たくさんの動画がある場合は、1つづつ動画を分割し、分割できたら出力フォルダーから画像群を別のディレクトリに移動して、再度実行を繰り返します。
設定を元にもどす
- VLC media playerを開く
- メニューの「ツール」の「設定」をクリック
- 「シンプルな設定」ダイアログが表示される
- 左下の「設定の表示」の「すべて」をクリック
- 「詳細設定」ダイアログになる
- 左側の「ビデオ」内の「フィルター」の文字をクリック
- 右側が「フィルター」一覧表示になる
- 「シーンビデオフィルター」をクリックしチェックボックスのチェックをはずす
- 下のテキスト領域内が空になる
- 右下の「保存」ボタンをクリック
- VLC media playerを閉じる
この設定の解除を忘れると、毎回画像分割が実行されてしまいます。忘れずに解除しておきましょう。